二人の足跡を振り返れば、日本映画の歴史に刻まれた傑作の数々が浮かび上がる。世界の映画界を震感させたカンヌ国際映画祭パルムドール受賞作『万引き家族』において、安藤サクラが見せた涙の演技は、世界中の批評家を呻吟させた。その圧倒的な表現力は、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞という形でも結実している。
一方で、柄本佑もまた実力派としての地位を不動のものとしてきた。『ある男』などで見せた静かで深い情念の表現は、観客の心に重奏的な余韻を残し、同じく日本アカデミー賞をはじめ数々の賞を獲得。それぞれが独立した孤高の役者として頂点に立ち、互いの活躍を心から称え合う。まさに理想的な高め合いの姿だ。