食卓をみずみずしく彩る5月の旬野菜一覧。その代表格であるアスパラガス、新玉ねぎ、そら豆は、栄養の宝庫でありながら非常にデリケートな性質を持っています。確かな目利きと調理のコツを押さえるだけで、仕上がりのクオリティは格段に跳ね上がります。
1. アスパラガスの見分け方と栄養
疲労回復物質として栄養ドリンクの成分名にもなっている「アスパラギン酸」を豊富に含むアスパラガス。美味しい個体を見分けるポイントは3点あります。第一に「穂先が固く締まっており、開いていないこと」。第二に「茎の太さが均一で、表面にピンとしたハリと艶があること」。第三に「根元の切り口が乾燥しておらず、みずみずしい緑色を保っていること」です。ハカマ(茎にある三角形の葉)が正三角形に近く、等間隔に並んでいるものは、ストレスなく健全に成長した証拠です。調理時は根元の皮を薄くピーラーで剥くだけで、筋っぽさを感じずに甘みを堪能できます。
2. 新玉ねぎの栄養と保存方法
乾燥処理を行わずに出荷される新玉ねぎは、辛味成分である「硫化アリル(アリシン)」が揮発しにくいため、水にさらさず生で食べられるのが強みです。血液をサラサラに保ち、ビタミンB1の吸収を促すアリシンは水溶性のため、水に長時間さらすと栄養が逃げてしまいます。新玉ねぎはスライス後、空気に15分ほど触れさせるだけで辛味が抜け、栄養を丸ごと摂取できます。
注意すべきは保存方法です。一般的な茶色い玉ねぎと異なり水分含有率が極めて高いため、湿気の多い常温に置くと数日でカビや軟腐病が発生します。「1玉ずつキッチンペーパーで包んで湿気を吸わせ、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保管する」のが鮮度を2週間キープする鉄則です。
3. そら豆の美味しい茹で方
そら豆は「鮮度が命、さやから出したら3日ではなく3時間で食べろ」と昔から言われるほど糖度の低下が激しい野菜です。美味しく茹でる手順は以下の通りです。
① 必ず茹でる直前にさやから実を取り出す。
② 黒い筋(お歯黒)の反対側に、深さ2ミリ程度の浅い切れ目を包丁で1本入れる(塩味が均一に入り、皮が破裂するのを防ぐ)。
③ お湯に対して2〜3%の食塩を加え、沸騰した湯の中に投入する。
④ 茹で時間はキッチリ2分〜2分30秒。余熱でも火が通るため、ザルに上げたら冷水には取らず、うちわなどで急速に冷ますことでシワにならず色鮮やかに仕上がります。