法的な観点から言えば、日本国内においてTorブラウザの所持やダークウェブへのアクセス自体は違法ではありません。もともとTor技術は軍事通信の秘匿や、独裁国家におけるジャーナリストの言論の自由を守る目的で開発された背景があるためです。
しかし、そこで行われる「違法取引への参加」「不正データの購入やダウンロード」「児童ポルノの閲覧・所持」などは当然ながら重い刑事罰の対象となります。「完全な匿名」と過信した犯罪者たちに対し、警察や国際捜査機関による摘発劇も相次いでいます。欧米の捜査当局や日本の警察庁サイバー特別捜査隊などは、中継ノードの相関解析や潜入捜査を駆使し、世界最大規模の闇マーケットプレイスを次々と閉鎖・首謀者逮捕に追い込んでいます。
一方で、サイバー犯罪の最新手口は巧妙化の一途をたどっています。2026年現在は、標的型攻撃を自動化するAIエージェントの売買や、盗み出した企業の機密データを小分けにして複数箇所で転売する分散型マネタイズなど、被害がより広範囲かつ迅速に波及する仕組みが構築されています。