かつて問屋街として栄えた東京・台東区の蔵前。いまやクラフトマンシップと現代的な感性が交差するカルチャースポットとして定着した。リノベーションされた古いビルが立ち並ぶ通りを歩けば、木工や革製品、こだわりのカフェが点在し、街全体が心地よいテンポを刻んでいる。
その一角で圧倒的な存在感を放つのが、選び抜かれた古道具・アンティーク家具の数々だ。何十年、時には100年以上の時を経て受け継がれてきた木製のスツールや引き出し棚、無骨ながら美しいアイアンの金具。それらは傷や擦れさえも唯一無二の装飾として纏っている。現代のインテリアデザインに溶け込ませることで、直線的になりがちな空間に奥行きと静寂が生まれる。