一方で、この空前のブームに冷や汗をかいているのが医療現場だ。専門医によると、痛風の初期症状を訴えてクリニックを訪れる20代・30代の若年層が、ここ数年で確実に増加しているという。通常、1日のプリン体摂取目安量は約400mgとされるが、標準的な痛風鍋1人前にはその数倍から数十倍のプリン体が含まれている。
都内の痛風専門クリニックの院長は警鐘を鳴らす。「1回食べただけで即座に発症するわけではありませんが、慢性的な尿酸値の上昇とアルコール摂取、水分不足が重なると、20代でも激痛に襲われます。『若いから大丈夫』という過信は極めて危険です。旨味の濃厚なスープを最後まで飲み干す『締めのおじや』こそが、最も尿酸値を跳ね上げるトラップなのです」。