ダスキンとミスタードーナツ、知られざる支配関係の深層

ダスキンとミスタードーナツ、知られざる支配関係の深層

ダスキンとミスタードーナツ、知られざる支配関係の深層に関する深掘り解説を分かりやすく解説いたします。

では、なぜ今では「完全子会社」という強固な資本関係になったのか。その転換点は1980年代に訪れた。

1970年代、ミスタードーナツは日本全国に店舗網を拡大し、「ミスド」の愛称で若者を中心に人気を博した。しかし1980年代に入ると、コンビニエンスストアの台頭やドーナツ市場の成熟化、さらには同業他社との競争激化により、米国本社の経営が世界的に悪化。日本法人も無縁ではいられなかった。

この局面でダスキンは、日本国内のミスタードーナツ事業を安定的に継続させるため、米国本社との契約関係を整理し、事業を全面的に継承する道を選んだ。これにより、ミスタードーナツ ダスキン 経営統合と表現される事象が発生。それ以降、ミスタードーナツはダスキングループの一事業として、清掃レンタル事業と並ぶ中核事業に位置づけられることとなる。

この経緯を正確に理解するならば、ダスキン ミスド 買収というよりは「ライセンス契約の解消と事業の完全子会社化」であり、資本的にはダスキンがミスタードーナツ日本事業を100%掌握した、と表現するのが正確だ。ネット上で「買収」と表現されることが多いが、これは「ダスキンが米国本社から日本事業を買い取った」というよりも、「ダスキンが元々持っていたフランチャイズ権を、より強固な形で自社事業として確立した」という理解が実態に近い。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。