この悲劇と奇跡は、1983年の金字塔的映画『南極物語』、そして2011年に放送された大作ドラマ『南極大陸』という2つの大作を通じて全国民の記憶に刻まれた。日本南極地域観測隊の偉業を伝える歴史ドラマとして、観測隊員たちの葛藤と犬たちの運命が見事に描写されている。
実際の記録を紐解くと、リキは最後までタロとジロの兄貴分として生き抜き、奇跡の生還を果たした2頭の陰で静かに命を散らしたとされている。歴史の影に隠れたその自己犠牲の姿は、フィクション以上にドラマチックであり、現代を生きる私たちの心を捉えて離さない。