循環器内科学を専門とする医師たちが口を揃えて指摘するのは、サプリによる血圧変動の「ステルス性」だ。自覚症状がないまま収縮期血圧が20〜30mmHg跳ね上がり、家庭血圧を測定して初めて異常値に気づくケースが後を絶たない。
「身体に良いものを足している」という心理的な安心感が、異変への気づきを遅らせる。血管壁への急激な圧力負荷は、動脈硬化巣(プラーク)の破綻を招き、ある日突然、急性冠症候群や大動脈解離という致命的な破局を迎える。サプリを飲む行為が、知らぬ間に爆弾の導火線に火をつけている可能性を自覚しなければならない。