5年間の集大成となった卒業論文において、中島さんが選んだ研究領域は、自身が身を置くエンターテインメントの本質を射抜くものでした。社会学科の専門ゼミにおいて彼が取り組んだ卒論テーマは、「情報化社会におけるメディアと人々のコミュニケーション様態」、そして大衆文化の中でアイドルやポップアイコンがどのように社会に受容され、相互作用を生み出すかという記号論的・メディア論的考察でした。
単なる自己演出の道具として学問を利用するのではなく、自らが観察対象であり実践者でもあるという二重の視座を活かし、学術的な先行研究やアンケートデータを踏まえた緻密な構成を展開。担当教員からもその論理構成と熱意は高く評価され、無事に口頭試問を通過しました。
2017年3月、白金キャンパスで挙行された明治学院大学卒業式。スーツに身を包んだ中島さんは、駆けつけた報道陣の囲み取材に対して、5年間支えてくれた家族、教員、学友、そしてファンへの感謝を澱みない言葉で語りました。「仕事があるからと妥協せず、学び抜いたこの5年間は一生の財産です」。その清々しい表情は、アイドルとしての華やかさ以上に、学問を修めた知性ある青年の誇りに満ちていました。
この背中は後輩たちにも絶大な影響を与えました。中でも永瀬廉(King & Prince)の明治学院大学進学は象徴的です。進路に悩んでいた永瀬さんに対し、「大学で学ぶ社会学は絶対に仕事にも人間的成長にも生きる」と熱心に助言を送り、同じ社会学部の門を叩く直接のきっかけを作りました。一人の先輩が築いた道筋が、次世代のタレントへと受け継がれる美しい連鎖が生まれた瞬間でした。