年収400万円と聞けば、一定の経済的な自立を果たしている印象を受ける人も多いはずだ。しかし、税金や社会保険料が引き落とされた後の「手取り額」に着目すると、受ける印象は一変する。給料袋に記載された総支給額から、健康保険料、厚生年金、雇用保険料、さらに所得税と住民税が差し引かれるため、年間での実際の可処分所得はおよそ310万円から320万円程度へと縮小する。
仮にボーナスが年間で2ヶ月分支給される会社に勤務している場合、毎月の基本給手取り額は20万円から21万円ほどにとどまる。都心部で一人暮らしを営むとなれば、家賃に7万〜8万円、光熱費や通信費に2万円前後の固定費が毎月機械的に消えていく。残された10万円ほどの中から食費、日用品費、交際費、美容代を算出しなければならず、贅沢な外食や旅行を頻繁に楽しむような余裕は決して生まれない。
家計の防衛現場において不可欠となっているのが、計画的なパーソナルファイナンス・家計管理の実践だ。どんぶり勘定のまま生活を続ければ、病気や急な出費に見舞われた際に一気に破綻しかねない。固定費のスリム化やサブスクリプションの見直しを通じ、手元に残る数万円をいかに残すかが、日々のリアルな課題として重くのしかかっている。