連載完結を迎えた現在でも、SNSや掲示板などで障子目蔵に関して見受けられるいくつかの誤解について検証します。
誤解1:障子は口元の異形器官を隠すためにマスクをしている?
ネット上では初期、「口元がタコやヤツメウナギのような異形の形状をしているのではないか」という憶測が飛び交っていました。しかし本編で明かされた通り、彼の口元の形状自体は人間に近く、覆っていたのは「暴力でつけられた傷痕」と「それによって他者を怖がらせないための配慮」です。
誤解2:スピナーとは単なる敵対関係に過ぎない?
二人は戦場で敵味方として激突しましたが、根底にある「地方の異形差別によって孤独と絶望を味わった」という出自は完全に一致しています。スピナーは憎悪を破壊へと向けることでしか自己を保てなかった存在であり、障子は痛みを他者救済のエネルギーへと昇華させた存在でした。いわば二人は「同じ絶望から分岐した鏡像関係」として描かれており、障子の叫びはスピナー個人の魂をも救済する契機となりました。