恵泉女学園の日常を象徴するのが、創立以来受け継がれてきた「聖書・国際・園芸」という3本の柱です。在校生や卒業生の口コミで必ず挙げられるのが、毎朝の礼拝と必修科目としての園芸の存在です。
毎朝の礼拝では、生徒や教員が日々の体験や社会問題に対する思いを壇上で語り、静かにパイプオルガンの音色に耳を傾けます。情報が氾濫する世の中で、1日のはじめに自分自身の内面と向き合う時間は、精神的な落ち着きと深い内省力を育みます。
また、敷地内の農場で土を耕し、種を蒔き、収穫までを自らの手で行う園芸教育は、現代の都市部で育つ子どもにとってかけがえのない体験です。生命の循環を肌で感じ、天候通りにいかない自然と対話する経験は、知性だけでなく忍耐力や他者への共感性を培います。
さらに、都内の女子校としては珍しい「私服通学」も同校のアイデンティティです。「中学生に私服だと派手になったりトラブルが起きたりしないか」という不安の声もありますが、実際の現場では華美さを競い合うような風潮は見られません。動きやすさや季節に合わせた服装を自ら選ぶことが、個性の尊重とTPO(時・場所・場合)を自律的に判断する訓練になっています。