ネット上の掲示板やSNSで特急ソニックの乗車体験を検索すると、頻出する2大トピックが「車内の揺れによる乗り物酔い」と「小倉駅での座席方向転換」です。この2点の実態について現場検証しました。
まず揺れの問題ですが、ソニックに充当される「883系(青いメタリック塗装)」および「885系(白い流線型車体)」は、急カーブが連続する日豊本線を高速で走り抜けるため、車体を内側に傾斜させる「制御付自然振子装置」を搭載しています。遠心力を緩和してスピードを落とさずに曲がる技術ですが、特有のフワフワとした横揺れが生じます。
車内でノートPCを開いてタイピングを続けたり、スマートフォンの画面を凝視したりしていると、三半規管が弱い人は短時間で車酔いを起こしがちです。揺れを最小限に抑えたい場合は、車両の端(台車の上)を避け、車両中央寄りの座席を指定するのが鉄則です。
また、ソニックならではの名物儀式が小倉駅でのスイッチバックです。大分方面から鹿児島本線へ直通する構造上、小倉駅で進行方向が完全に逆向きになります。小倉駅に到着すると、アナウンスとともに乗客が一斉に立ち上がり、座席下のペダルを踏んで自席のシートを180度回転させます。初めて乗車する旅行者は面食らうことが多いですが、周囲の乗客と阿吽の呼吸でシートを回すことが暗黙の乗車マナーとして定着しています。
車内設備に関しては、883系・885系ともに年式によってコンセントの配置状況が異なります。近年のリニューアル工事によって窓側足元への増設が進んでいるものの、東海道新幹線のように全席完全配備ではありません。PC作業やスマートフォンの充電を確実に行いたい場合は、予約画面のシートマップで各車両の最前列・最後列の壁際座席をピンポイントで押さえるのが確実です。