当初、恐竜の走るシーンはコマ撮り(ゴー・モーション)で撮影される予定だった。しかし、ジョージ・ルーカスが設立したILM(インダストリアル・ライト&マジック)のデニス・ムーレンが試作したCG映像を見たスピルバーグは、一瞬で方針を転換する。
実物大のアニマトロニクスが持つ圧倒的な存在感と、ILM(インダストリアル・ライト&マジック)によるデジタルCGのスピード感。この異色のハイブリッド手法こそが、パニック映画の歴史を瞬時に変えた。皮膚のたるみ、濡れた光沢、そして息づかい――。アナログとデジタルの奇跡的な融合が、ハリウッド映画産業全体をVFX全盛期へと押し切った瞬間だった。