「ハチロクを手に入れることは、ゴールではなく修理との果てなき戦いの始まりである」――これは関東近郊の86 旧車 専門店の代表が語った、偽らざる現場の実感です。憧れだけで購入し、維持の過酷さに直面して手放すオーナーは後を絶ちません。
実際に所有するオーナーへの聞き取りや専門工場の整備現場を取材すると、直面するトラブルの大半は「経年劣化」に起因しています。特に代表的なAE86 故障 トラブルとして挙げられるのが以下の要素です。
まず避けて通れないのが「ボディ骨格の腐食」です。AE86は防錆鋼板が未発達だった時代の車であり、リヤフェンダーのアーチ部、トランクルームのフロアパン、フロントガラスのサッシ周りなどに深刻なサビが進行している個体が大半です。表面は綺麗に見えても、内側から金属が崩壊しているケースが散見されます。さらに、ハーネス(配線類)の硬化や断線による電装系トラブル、点火系ディスビのオイル漏れ、ミッションのシンクロ摩耗によるギア鳴りなど、故障の種は無数に存在します。
これらに伴う86 旧車 維持費は、軽微な油脂類交換や車検代だけで済む現代車とは桁が違います。日常の健康状態を維持するだけでも年間30万〜60万円程度のメンテナンス予算が標準的であり、ひとたび機関系のオーバーホールが発生すれば一撃で数十万円が吹き飛びます。さらに、車体を新車同然に蘇らせるAE86 レストア 費用は、下地処理やパネル切り継ぎ板金を含むフルレストアで300万〜600万円以上に達することが業界の通例です。車両購入費用と合わせれば、1,000万円超の投資を覚悟しなければならない世界となっています。