どのような死であっても自動的に特進が認められるわけではない。平時の公務災害と、危険を顧みずに職務を全うした末の殉職とには、明確な一線が引かれている。現場での判断ミスによる事故や自然死では適用されず、「一身の危険を顧みず任務を完遂した」「他者の生命を救うために自らを犠牲にした」といった極めて厳しい要件を満たした場合にのみ、特進の審査対象となる。
階級制度を持つ組織において、階級は指揮権の所在と給与水準を決定づける根幹だ。生存中の昇進には試験や年功、勤務評定が不可欠だが、死後の特進は例外中の例外として扱われる。現場の士気を維持し、国家や社会に対する究極の貢献へ報いるための制度設計がなされている。