机上の料金計算だけでは見落としてしまうのが、「そもそも呼んでも来ない」という現場の供給不足問題です。全国運転代行協会の加盟業者へのヒアリングや現場利用者の声を追うと、金曜日や忘年会シーズンの深夜には極めてシビアな現実が浮き彫りになります。
「週末の深夜24時に代行へ電話したら『現在1時間半待ちです』と告げられた」「3社に断られ、結局寒い路上で待つ羽目になった」という体験談は後を絶ちません。運転代行待ち時間と予約の難しさは、地方都市や繁華街において年々深刻化しています。代行業界は慢性的なドライバーの高齢化と人手不足に直面しており、ピークタイムに稼働できる車両数に物理的な限界があるためです。
一方でタクシー側も、配車アプリの普及によって利便性は向上したものの、悪天候時や終電後は「アプリ上で空車が見つからない」「高額なダイナミックプライシングが適用される」といった摩擦が生じています。「多少の料金差よりも、今すぐ帰れるかどうか」という即時性の価値をどう見積もるかが、現場での満足度を分ける決定打となっています。