信太山駐屯地の中核を成すのは、陸上自衛隊第3師団隷下の精鋭部隊「第37普通科連隊」だ。中部方面隊の防衛警備区域において、大阪南部の主要インフラ防護から紀伊半島に及ぶ広大な警備区をカバーする。
近年、特に重点が置かれているのが市街地戦闘訓練(MOUT)だ。密閉空間への突入、ドローンを活用した索敵、電磁波領域での妨害を想定した複雑なシナリオが日々こなされている。隊員の一人は「都市部での戦闘は数秒の判断が生死を分ける。一切の妥協は許されない」と語る。最新鋭の装備を身にまとい、無言で連携を取り合う隊員の眼光には、最前線ならではの鋭敏な気迫が宿っていた。