カフスボタンの装着において最も多い誤りが、「通常のシャツのように生地を重ねて丸めてしまう」というミスです。正しい付け方の基本原則は、袖口の内側同士を重ね合わせる「拝み合わせ(おがみあわせ)」です。
具体的な手順は以下の3ステップで完了します。
- 袖口を合わせる:手首を通した状態で、袖口の両端の生地の裏側同士(手首に触れる側)をぴったりと合わせ、手のひらを合わせるように外側へ突き出させます。
- 表側から差し込む:スウィヴル式の場合はバーを真っ直ぐ(I字型)にし、装飾面が外側(手の甲側)に見えるよう、合わせた2枚のボタンホールへ外側から一気に貫通させます。
- 留め具をロックする:袖の内側へ貫通した留め具のバーを90度回転させてT字型に倒し、生地から抜けないようしっかりと固定します。
テーラーの現場取材によると、ジャケットの袖口からシャツが1.0〜1.5cm程度均等に覗いている状態が最も美しく見える黄金比率とされています。腕を下ろした自然な立ち姿のとき、カフスボタンの側面や輝きがわずかに覗く程度のバランスを維持することが、洗練された大人の着こなしの秘訣です。