カミキリムシの幼虫は、その細長い円筒形の形状と木に鉄砲玉のような穴を開ける様子から、古くから「テッポウムシ(鉄砲虫)」の別名で知られてきました。
テッポウムシの生態において特筆すべきは、樹木の生命線である「道管」や「師管」を内側から食い荒らす破壊力です。幹の内部をトンネル状に掘り進むため、養分や水分の通路が寸断され、幼虫が数匹侵入しただけで大木であっても枝枯れや株全体の枯死につながります。農家やガーデナーにとって最重要警戒害虫とされる理由がここにあります。
近年、特に全国の自治体や果樹園で甚大な問題となっているのが、特定外来生物に指定されているクビアカツヤカミキリ被害理由の特異性です。サクラ、ウメ、モモなどのバラ科樹木を標的とし、幼虫が木質部を大量に食害します。樹皮の割れ目から大量の「フラス(木くずと糞が混ざったもの)」を排出し、急速に木の内部を空洞化させて倒木リスクや収穫不能状態を引き起こします。木を主食とする幼虫の旺盛な食欲は、生態系や都市緑化に大きな影響を及ぼしています。