イモリの飼育スタイルとして現在圧倒的な支持を集めているのが、水景と陸地を一つの水槽内に融合させる「アクアテラリウム」だ。さらに近年では、高湿度を好む熱帯植物や苔類を主役にした「パルダリウム」の要素を巧みに取り入れる愛好家も増えている。
水槽内に自然の生態系を美しく再現する手法は、世界的なネイチャーアクアリウムのパイオニアである故・天野尚氏が提唱した美学に端を発する。氏が設立した株式会社アクアデザインアマノ(ADA)のレイアウト哲学は、現在のイモリ飼育シーンにも深く息づいている。自然界の渓流や湿原を切り取ったかのような景観は、人間側の鑑賞価値を高めるだけでなく、イモリにとっても極上の隠れ家となる。
レイアウトの主役としておすすめしたい植物が「ウィローモス」だ。水中・水上のどちらでも旺盛に育つこの水生苔は、イモリの足場として最適なだけでなく、産卵床や身を隠すシェルターとしても非常に優れている。流木や石組みに糸で活着させれば、時間とともに自然な風合いが増し、イモリが苔の上で寛ぐ愛らしい姿を楽しめるだろう。