一度救済したシロップを最後まで美しい状態で保ち、来年以降の仕込みで失敗を繰り返さないためには、発酵が起きる根本的な環境要因を排除することが重要です。
1. 抽出後は速やかに冷蔵庫保存へ移行する
加熱殺菌を終えたシロップは、粗熱が取れた段階ですぐに冷蔵庫での保存に切り替えます。酵母菌は10℃以下の低温環境下では活動がほぼ停止するため、冷蔵庫内に保管しておけば、長期間にわたって濁りや発酵の再発を完璧に防ぐことができます。常温保存に比べて賞味期限も格段に伸び、約半年から1年間は美味しく味わうことができます。
2. 梅の水分を完全に拭き取り、竹串でヘタを除去する
仕込み時の初歩的かつ致命的なミスが「水分の拭き残し」です。梅を水洗いした後の水分は、雑菌や酵母が繁殖するための絶好の足がかりになります。清潔な布巾やキッチンペーパーで一粒ずつ丁寧に水分を拭き取り、竹串を使ってヘタ(ホシ)を丁寧に取り除いてください。ヘタの隙間には汚れや雑菌が溜まりやすいため、この下処理を怠らないことが濁り防止の鉄則です。
3. 1日2〜3回、瓶をしっかり揺すって糖度を均一にする
漬け始めの数日間は、氷砂糖が底に沈んでエキスの濃度にムラが生じます。エキスが梅の実全体に行き渡っていないと、砂糖に触れていない上部の梅から発酵が始まります。砂糖が完全に溶けきるまでは、毎日朝晩に瓶を大きく回すように揺すり、常に梅の実が濃度の高いエキスで濡れている状態を保ってください。