撮影の舞台となった和歌山県熊野エリアでの17日間に及ぶオールロケは、キャストとスタッフにとって極限状態の連続だった。台風接近によるスケジュールの過密化、急激な天候の変化のなかで、撮影隊は一瞬の奇跡的な光を捉えるべく走り続けたという。
未公開エピソードとして明かされているのが、火祭りの夜のクライマックスシーンだ。熱気と狂気が渦巻く中、菅田と小松はトランス状態に近い集中力でカメラの前に立ち続けた。監督の「カット」がかかってもなお役から抜け出せないほどの没入感は、現場にいたスタッフ全員の皮膚を痺れさせたという。