SNSや料理コミュニティにおける実践者の声(X、クックパッド、各種ブログレビュー等)を網羅的に分析すると、「お店の味になった」「にんじんが何本でも食べられる」という絶賛が8割を超える一方、少なからず「酸っぱすぎた」「しょっぱくなった」という失敗談も見受けられます。
この失敗の分岐点を現場目線で紐解くと、明らかな2つの盲点が存在します。
第一に、「塩もみ後の味見不足」です。にんじんの個体差や塩の種類(精製塩か粗塩か)によって、絞った後に残る塩分濃度が異なります。志麻さんは著書や番組内でも「水気を絞った段階で必ず一本食べて味を確かめる」ことを強調しています。この時点で塩気が強すぎる場合は、水でサッと洗って再度固く絞るというリカバリーが必要になります。
第二に、「ドレッシングを直接素材にかけてしまうミス」です。ボウルでにんじんに直接オイルと酢を回しかけると、にんじんが先に酢を吸ってしまい、酸味を強く感じてしまいます。あらかじめ別のボウルで酢、塩、コショウを混ぜ、オリーブオイルを少しずつ加えながら白っぽくなるまでしっかり乳化(エミュルシオン)させてから和えるのが、フランス料理の鉄則です。