バラエティ番組において打ち切りの引き金となる要素は、視聴率の低下だけにとどまりません。近年特に目立つのが、司会者降板による番組終了と、コンプライアンス基準の厳格化に伴うスポンサー撤退による打ち切りの連鎖です。
かつては番組の顔である大御所司会者がスキャンダルや体調不良で降板した場合でも、後任のタレントを立てて番組タイトルを微修正しながら延命させるケースが多く見られました。しかし現在では、司会者の交代は「番組の賞味期限が切れた合図」と捉えられ、枠ごとスクラップ・アンド・ビルドされるケースが急増しています。
「長年MCを務めた大物タレントの手記や独占インタビューでも語られている通り、『自分がいなくなったらこの番組の空気感は作れない。看板を守るために後任へ無理に引き継ぐのではなく、自分の手で幕を引きたい』という本人の美学と、制作費をリセットしたい局側の思惑が一致するケースが増えています。番組への愛着が深い視聴者にとっては寂しい結末ですが、制作現場にとっては唯一の円満終了の口実になるのです」(芸能ジャーナリスト)。
また、バラエティ番組の終了理由として無視できないのが、SNS時代における炎上リスクとスポンサーの過剰反応です。過激な体当たり企画やドッキリ、タレントへのいじり演出が少しでもX(旧Twitter)等で批判を浴びると、ナショナルクライアントは即座にCM差し替えや提供クレジットの非表示を局側に要求します。一度スポンサーが離脱した枠は赤字補填が難しく、数ヶ月以内に改編期を待たずに打ち切り宣告が下るのが現在のテレビ界の冷徹な現場ルールです。