就職難易度の高さを誇る花王ですが、入社後の実態や社風はどう評価されているのでしょうか。現役社員やOB・OGの口コミ、各種社員クチコミサイトの生データを検証すると、花王という組織のリアルな光と影が見えてきます。
まず圧倒的に評価が高いのは、「社員の温厚さ」と「心理的安全性の高さ」です。社内では役職名ではなく「〇〇さん」と呼び合う「さん付け文化」が徹底されており、若手の意見にも真摯に耳を傾けるフラットな風土が根付いています。有給休暇の取得率は高く、育児休業からの復職率もほぼ100%に近い水準を維持しており、ライフステージが変化しても長く働き続けられる環境は業界随一と言えます。
一方で、慎重な検討を促す声として挙げられるのが「意思決定のスピード」と「年功序列の色合い」です。「よきモノづくり」を追求するあまり、製品開発から意思決定に至るまでの社内合意形成に多大な時間を要し、アグレッシブにスピード勝負を仕掛けたい若手社員からは「官僚的で進みが遅い」と映る局面もあります。近年は成果主義的な評価制度の導入も進められていますが、メガベンチャーのような爆発的なスピード昇進や劇的なインセンティブを求める気質の人にとっては、穏やかすぎる環境がもどかしく感じられる可能性があります。