「米飯給食に牛乳は合わない」という長年の批判がありながら、現在もほぼ毎日提供されている最大の要因は、文部科学省 学校給食実施基準に定められた極めて高いカルシウム目標値にあります。
成長期にある児童・生徒(小学校高学年〜中学生)は、1日に約800〜1,000mgのカルシウム摂取が推奨されています。文部科学省の基準では、そのうち1日の推奨量の約半分(約450mg前後)を給食1食で摂取することが求められています。
牛乳200ml(標準的な給食サイズ1本)には約220mgのカルシウムが含まれており、これ1本で給食に求められるカルシウム目標値の約半分を一気に補うことができます。さらに、牛乳に含まれるカルシウムは「カゼインホスホペプチド(CPP)」や乳糖の働きにより、体内吸収率が約40%と他の食品(小魚約33%、野菜約19%)に比べて圧倒的に高いという特性があります。
限られた給食費(1食あたり約250〜350円程度)の中で、毎日安定して基準を満たすためには、コストパフォーマンスと栄養密度の両面で牛乳を外すことが制度上極めて困難であるというのが現場の現実です。