ネット上でしばしば見られる最大の誤解が、「タイ王国は他国と強固に結びついている(tie)からタイと呼ばれるようになった」という民間語源の俗説です。前述の通り、タイ王国のタイは自民族の土着語「自由(Tai/Thai)」であり、西欧発祥の英語動詞「tie」とは語源的・言語学的なつながりは一切ありません。
もうひとつの盲点は、音楽におけるタイ記号の入力ミスです。DTM(デスクトップミュージック)や楽譜作成ソフトウェアの普及に伴い、初心者が「スラー」のツールを使って同じ音符を繋いでしまい、再生時に音が二重に発音されてしまうトラブルが後を絶ちません。システム上、タイとスラーは完全に別処理されるコマンドであるため、記号の持つ論理的な意味を正しく把握しておく必要があります。