「後悔したらレーザーで消せばいい」という認識は、医学的な現実と大きく乖離しています。皮膚科・美容外科クリニックの現場データによると、タトゥー除去治療は施術時を大幅に上回る費用、回数、そして肉体的苦痛を伴います。
現在主流となっているピコ秒レーザー(ピコレーザー)を用いた場合でも、以下のような負担が発生します。
- 費用の桁違いの高さ:500円玉大のワンポイント(約3cm×3cm)であっても、1回の照射につき15,000円〜30,000円程度が相場です。完全な色素脱失を目指すには5回〜10回以上の通院が必要となり、総額は15万円〜30万円超に跳ね上がります。
- 年単位の治療期間:レーザー照射後は肌の再生を待つため、2〜3ヶ月の間隔を空けて照射を繰り返します。そのため、消えるまでに1年半〜2年半の歳月を要します。
- 完全な「元の素肌」には戻らない:インクの色素は破壊できても、レーザーの熱による「ケロイド状の瘢痕(傷跡)」や「色素脱失(皮膚が白く抜ける現象)」が残り、火傷の痕跡のようなテクスチャーが残存するケースが一般的です。
「入れるのは1時間、消すのは2年と数十万円」という冷厳な事実を事前に認識しておく必要があります。