映画と同名タイトルである主題歌『ハイティーン・ブギ』は、1982年6月30日に近藤真彦の7枚目シングルとしてリリースされました。この楽曲は、日本のポップス史における記念碑的な傑作として知られています。
作詞を担当した松本隆は、「お前を愛して あばよと泣いた」「海辺にバイクを止めて」といったフレーズに象徴されるように、不良少年の刹那的なロマンティシズムと純情を鮮烈な言葉で切り取りました。一方、作曲・編曲を手掛けた山下達郎は、当時ジャニーズ事務所のアイドルへ初めて楽曲提供を行ったことで大きな注目を集めました。
山下達郎は、アメリカの伝説的プロデューサーであるフィル・スペクターが確立した「ウォール・オブ・サウンド(音の壁)」の手法を日本の歌謡曲に見事に昇華。幾重にも重ねられたアコースティックギター、カスタネット、重厚なドラムサウンド、そして山下達郎自身が手掛けた緻密なバックコーラスが、近藤真彦のハスキーで直線的なボーカルと奇跡的な融合を果たしました。発売直後にオリコンシングルチャート1位を獲得し、累計売上は60万枚を突破。歌謡曲とロック/シティポップの境界線を打ち破った歴史的一曲です。