全世界投資を語る上で避けて通れないのが、連動を目指すベンチマークの選定だ。市場を二分するのは、MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)とFTSE Global All Cap Indexである。
表面的な値動きは酷似している。だが、中身を顕微鏡で覗くと設計思想の違いが鮮明になる。MSCI ACWIが大型株・中型株を中心に約3,000銘柄弱で市場の85%をカバーするのに対し、FTSE Global All Cap Indexは小型株まで網羅し、約9,000銘柄以上で市場の98%を捉え切る。この「小型株を含むか否か」の差は、相場の転換点において無視できない挙動の差を生む。
新興国市場の急伸期や中小型グロース株の反発局面において、FTSEの網羅性は武器になる。一方で、MSCIの洗練された流動性重視のスクリーニングは、危機の際における指数の耐久性を高める。自らが背負うインデックスの素性を知らずに買うことほど、危うい投資行動はない。