事の発端は、写真週刊誌『FRIDAY(フライデー)』2012年8月31日号に掲載された特ダネ記事でした。見出しには「ピース綾部祐二が貴乃花ママ藤田紀子と30歳差の厳戒密会」という強烈な文言が躍り、都内にある藤田の自宅マンション付近での目撃情報や、綾部が夜間に時間差でマンションを訪れる様子が生々しく描写されたのです。
当時、ピースは2010年の『キングオブコント』準優勝を皮切りに大ブレイクし、綾部は「吉本男前ランキング」で上位の常連となるなど、飛ぶ鳥を落とす勢いのイケメン芸人でした。一方の藤田紀子は、二子山親方(元大関・貴ノ花)との離婚や相撲部屋の女将引退を経て、歯に衣着せぬコメンテーターとしてお茶の間に親しまれる大御所タレントでした。
親子以上に歳の離れた「34歳と64歳の30歳差」という組み合わせは、芸能マスコミにとって格好のターゲットとなりました。単なる若手芸人のスキャンダルにとどまらず、角界の名門一家の歴史や「熟女ブーム」の文脈と結びつき、テレビ各局の情報番組が連日トップニュースで取り上げる異常事態へと発展していったのです。