美しく管理された芝生の中に侵入する雑草は、景観を損ねるだけでなく芝の生育スペースを奪う深刻な脅威です。しかし、芝生エリアでの除草作業には「雑草を枯らしつつ、同じ植物である芝生を守る」という高度な選択性が求められます。
日本国内で広く普及している日本芝(高麗芝や野芝)に対しては、イネ科植物には作用せず広葉植物のみを選択的に枯殺する広葉選択性除草剤(2,4-Dアミン塩やMCPP液剤など)が極めて高い効果を発揮します。これにより、芝生の中に点在するカタバミ、シロツメクサ、オオバコなどを芝生にダメージを与えることなく一掃できます。
一方で、イネ科の強害雑草であるメヒシバやスズメノカタビラが日本芝に混入した場合、生育後の薬剤防除は難度が一気に跳ね上がります。ここで鍵を握るのが、発芽前土壌処理剤による「ケミカルバリア」の形成です。春先(2月下旬〜3月)および秋口(9月〜10月)に土壌処理剤を散布しておくことで、土壌表層に薬剤の処理層が形成され、飛来した種子が発芽した瞬間に幼根を枯死させ、発生そのものを未然に防ぎます。