手羽中料理の仕上がりをプロ級に引き上げるか、凡庸な味で終わらせるかの分岐点は、加熱前のわずか2分間にあります。特に肉厚な手羽中は、骨周りに熱が通りにくく、特有のドリップから生臭さが発生しやすい部位です。
確実な仕上がりを約束する手羽中下処理と骨の抜き方の手順は極めてシンプルです。
第一に、パックから取り出した手羽中の表面を清潔なキッチンペーパーで入念に抑え拭きします。ドリップ(肉から染み出た水分)は臭みの温床であり、油跳ねの主因でもあるため、完全に取り除くことが不可欠です。
第二に、裏側(皮のない骨が見える面)の2本の骨に沿って、包丁の刃先またはキッチンバサミで深さ2〜3ミリの切り込みを入れます。このひと手間で3つの決定的なメリットが生まれます。
- 骨周りまで火が均一かつ素早く通り、加熱時間を約20%短縮できる。
- 調味料が肉の深部まで浸透し、短時間の調理でも味がしっかりと決まる。
- 食べる際、骨から身がツルンと外れ、小さな子どもでも手を汚さずに食べられる。
完全に骨を抜いて調理したい場合は、骨の両端の軟骨部分をキッチンバサミで切り離し、骨を指でつまんでねじるように引き抜くことで、筒状の肉塊として唐揚げや照り焼きに活用できます。