磯野波平とノリスケのやり取りもまた、視聴者をくすりと笑わせる名物シーンだ。波平に対して恐縮するどころか、小遣いや酒をねだるノリスケの態度は、一見すると親戚の枠を超えた無礼さにも思える。しかし、波平にとってノリスケは可愛くて仕方がない実の妹の息子、つまり目の中に入れても痛くない甥っ子に他ならない。
家系図を俯瞰すると、福岡に本家を置く磯野家の血筋が東京の波野家へと伸びていることがよくわかる。ノリスケの父・波野海造もまた磯野家と深い縁を持つ人物であり、親族一同が集まる機会が多いのもこの家系ならではの特徴だ。波平が雷を落としつつも、結局はノリスケを家に迎え入れて酒を汲み交わしてしまう背景には、この断ち切れぬ血脈の強さと、幼少期からの深い情愛が存在する。