大手SNSや知恵袋、スノーボードコミュニティに集まる利用者の生の声に耳を傾けると、パンフレットの美辞麗句だけでは見えてこない過酷な現実が浮き彫りになります。
20代の女性スノーボーダーは、大手掲示板のスキー板・スノボ板スレッドで次のような苦渋の手記を残しています。
「スノボ2回目の私を、上級者のグループが『眺めが綺麗だから』とミネロの上まで連れて行きました。上がった瞬間に目の前が絶壁で、迂回路も狭くてガチガチのアイスバーン。エッジが全くかからず、転ぶたびに斜面を滑り落ちて恐怖で涙が止まりませんでした。最終的に友人にボードを持ってもらい、お尻をついて1時間かけて下山。もう二度とスノボには行きたくないとトラウマになりました」
また、現地スクールに所属する公認インストラクターは、取材に対して現場の観察知見を次のように語っています。
「中央からミネロへの連絡コースは、マップ上では初級ルートと書かれていても、午後になると多くの滑走者に削られて雪が剥げ、硬い下地が露出します。特に西風が吹き付ける日は地吹雪でホワイトアウトが発生し、ボーダーがコース中央に座り込んで大渋滞を引き起こします。初級者が中央へ帰れなくなるパニックは、ゲレンデでは日常茶飯事の光景です」
ネット上の情報では「全エリア共通券だから自由自在に遊べる」と軽視されがちですが、現場の実態は、天候と技術レベルに応じた厳密なエリア管理を行わなければ、重大な遭難や負傷事故につながるシビアな環境であることを認識しなければなりません。