モダンパスタの代名詞ともいえるのが、客席まで焼き立てのピザを店員が配り歩く「ピザ食べ放題」のシステムです。焼成済みのピザを次々とテーブルへ運ぶこのオペレーションは、アレルギー管理の観点からは極めてリスクの高い環境を生み出します。
第一に、モダンパスタのピザ生地原材料は強力粉を中心とした小麦粉、イースト、食塩、油脂などから構成されています。ピザを伸ばす作業台では大量の打ち粉(小麦粉)が飛散しており、厨房全体の空間に小麦粉の微粒子が滞留しやすい構造となっています。このため、モダンパスタの小麦アレルギー対応は、グルテンフリー専用の隔離スペースを持たない限り物理的な限界を迎えます。
第二に、乳成分不使用や卵アレルギー対応の難しさです。食べ放題で提供されるピザの多くにはナチュラルチーズやマヨネーズ系ソースがトッピングされており、これらを同一のオーブンやピザカッターで切り分けます。仮に「チーズなし(マリナーラ系)」のピースを選んだとしても、調理器具や店員が配膳に用いるピザサーバーを経由してチーズの油分や微粒子が付着する可能性を完全に防ぐことはできません。
スタッフがテーブルごとに巡回するサービス形態では、直前に配膳したピザのトッピング破片が別のピザへ移る交差汚染も頻繁に起こり得ます。重篤なアナフィラキシーの既往歴がある場合、食べ放題ピザの利用は極めて危険性の高い選択肢と言わざるを得ません。