326の離脱直後から週刊誌やネット上を騒がせたのが、「メンバー間の確執」と「巨額の印税配分トラブル」というスキャンダラスな噂でした。
ミリオンセラーを記録した楽曲の印税やグッズ収益の分配をめぐり、メンバー間に不満が溜まっていたのではないかという疑惑が長年語られてきましたが、実態はアーティスト本人たちではなく、周囲の大人たちによるマネジメントや契約上の問題でした。急激に膨れ上がった巨額の利権に対し、まだ20代前半だった若者たちを守りきれなかった当時の音楽業界の構造が歪みを生んでいたのです。
岡平健治や岩瀬敬吾と326の間に決定的な人間関係の破綻があったわけではありません。のちにメンバー各自がメディアで語った証言でも、当時は過密日程とプレッシャーで互いに冷静に話し合う余裕が奪われていただけであり、根底にあったのは互いの才能に対する強い敬意でした。