事件解決の決定打となったのは、現場周辺の防犯カメラ情報とNシステム(自動車ナンバー自動読取装置)の徹底的なデジタル解析でした。
結希くんが自宅を出たとされる時間帯、通学路周辺に設置された自治体や民家の防犯カメラには、登校する結希くんの姿が一切記録されていませんでした。近隣住民による「行方不明当時の目撃証言」も登校時間帯には皆無であり、捜査陣は早い段階で「自宅を出た直後、あるいは自宅内ですでに何らかの異変が起きていた」という見立てを強めていました。
さらに捜査本部を欺こうとしたのが、所持品の投棄でした。通学カバンが発見された地点と、片方だけ見つかった靴の場所は数キロメートル離れており、小学生が自力で歩いて遺留品を落とす動線としては物理的に不自然極まりないものでした。京都府警が周辺を走る不審車両を精査したところ、安達容疑者が所有する普通乗用車が、遺留品発見場所および遺体遺棄現場の周辺を深夜から早朝にかけて走行していた事実が浮き彫りになったのです。