街のコインランドリー現場や各種ネットコミュニティ(知恵袋やSNS等)を調査すると、乾燥機のパワーが強力すぎるがゆえの「悲痛なトラブル事例」が数多く寄せられています。利便性の裏に潜む実態を冷静に検証してみましょう。
最も深刻なのは「お気に入りの服が激しく縮んだ」「装飾が溶けてしまった」という素材トラブルです。コインランドリーの熱風は前述の通り約80℃に達するため、タンブル乾燥に対応していない繊細な衣類を投入すると不可逆的なダメージを受けます。
消費者庁が定めた現行の洗濯表示記号において、四角の中に丸が描かれた「タンブル乾燥」のアイコンに「×」印がついている衣類は原則投入厳禁です。特に以下の素材は著しい縮みや劣化を引き起こします。
- ウール・カシミヤ等の獣毛製品:繊維のスケール(キューティクル)が水分と熱と摩擦で絡み合い、フェルト化して子供服サイズまで縮む。
- レーヨン・キュプラ:水と熱に極端に弱く、シワシワに縮んで元に戻らなくなる。
- ポリウレタン混紡(ストレッチ素材):熱によってゴム状の弾性糸が劣化・切断され、波打ったようにヨレて弾力を失う。
- プリントTシャツ・熱接着ワッペン:熱風によってラバープリントが軟化し、ドラム内で他の衣類に色移りしたり剥がれたりする。
また、消防庁や各地の消防本部が定期的に注意喚起を行っている重大事故として、「油分が付着したタオルの発火」が挙げられます。アロマオイルやエステ用マッサージオイル、食用油、機械油などが染み込んだタオルを洗濯乾燥機にかけると、繊維の奥に残った油分が高温熱風によって酸化発熱を起こし、乾燥終了後に密閉されたドラム内や持ち帰り用のカゴの中で自然発火する危険性があります。油分のついたものはコインランドリーの乾燥機には絶対に入れてはいけません。