ラウンドワン豊中店がその長い歴史に幕を下ろしたのは、2021年4月11日(日)の24時でした。突然の発表に地元利用者や常連客の間には激震が走り、SNS上では閉館を惜しむ声が溢れ返りました。しかし、この閉店劇は突発的な事故や急激な業績悪化によるものではなく、数年前から敷かれていた構造的なタイムラインに基づくものでした。
最も大きな直接要因は、土地所有者との間で結ばれていた約20年間にわたる定期借地契約の満了です。これに加え、1990年代に竣工した施設の老朽化対策にかかる莫大な改修費用、さらには2020年以降の感染症拡大に伴うアミューズメント業界全体の来店客数激減が重なりました。株式会社ラウンドワンが公開した当時の決算説明資料やIR方針を見ても、収益性の見直しと郊外型旧基準店舗のスクラップ・アンド・ビルドが加速していた時期と完全に合致します。
地域密着型店舗として深夜帯まで賑わいを見せていた豊中店ですが、企業側としては大規模リニューアル投資を行うよりも、梅田などの超巨大旗艦店やスポッチャ併設の広域集客型拠点へ経営資源を集中させる判断を下さざるを得なかったのが内幕といえます。