昭和の暗黒とも言える悲劇を乗り越え、片岡仁左衛門の経歴と歴史は現代において最も気高く輝く大名跡の一つとして結実しています。
現在、名跡を背負って歌舞伎界のトップに君臨しているのが、十三代目の三男である十五代目片岡仁左衛門(本名:片岡孝夫)です。2026年の現在においても、その圧倒的な品格、色気、卓越した演技力で観客を魅了し続け、重要無形文化財保持者(人間国宝)として梨園を力強く牽引しています。
十五代目の長男・片岡孝太郎、そして孫の片岡千之助へと松嶋屋の芸と血統は脈々と受け継がれています。一家を襲った悲惨な過去を胸に刻みつつも、舞台の上で至高の美を体現し続ける姿は、伝統芸能が持つ強靭な生命力を物語っています。