首の痛みに関して、インターネット上には医学的根拠の乏しい誤解が溢れています。誤った自己判断が回復を遅らせる典型例を検証します。
第一の誤解は、「湿布は温めるのか冷やすのか」という判断の誤りです。寝違えの対処法など発症から48時間以内の急性期炎症に対しては、冷湿布やアイシングで熱感と炎症を抑えるのが適切です。この時期に長風呂で温めたり無理なマッサージを加えたりすると、毛細血管が拡張して炎症が増悪します。逆に、数週間以上続く慢性的なこりや血行不良に対しては、温湿布や入浴で血流を促すことが正解です。
第二の誤解は、激痛時の「強引なストレッチ」です。ネット動画などで紹介されるストレートネックの治し方や首の痛みのストレッチは、あくまで「痛みが寛解した後の予防段階」で行うべき運動療法です。頸椎ヘルニアや急性炎症の最中に首を回したり反らしたりするストレッチを行うと、脱出した髄核が神経をさらに圧迫し、症状を劇的に悪化させるリスクがあります。