マウンド上で怒りを露わにする姿から「暴れん坊」「悪童」のレッテルを貼られたガルベス投手ですが、ベンチ裏での素顔についてはチーム関係者の間でまったく異なる証言が残されています。
当時の同僚選手や首脳陣の手記、後年のテレビ番組におけるOBインタビューによると、ガルベス投手は普段、信じられないほど陽気で礼儀正しく、裏方のスタッフや若手選手に対しても気配りを欠かさない人物でした。チームの勝利に対して異常なまでの責任感を抱いており、勝利投手の権利を持ったまま降板することを極端に嫌い、「自分が最後まで投げてチームを勝たせる」というプロ意識が誰よりも強かったと語られています。
ネット上の掲示板やSNSでは「単なる短気なトラブルメーカー」と片付けられがちですが、現場のプロたちが目撃していたのは、ドミニカから過酷な生存競争を勝ち抜いてきた男の「背負っているものの重さ」でした。自身の生活だけでなく、母国の親族や地域社会の期待を一身に背負っていたからこそ、1球の判定に人生を賭けて過剰に反応してしまったという側面が、当時の取材記録からも浮かび上がってきます。