1965年(昭和40年)12月7日、東京都で生まれた香川照之。父は歌舞伎界の巨星である三代目市川猿翁(当時は二代目市川亀治郎)、母は宝塚歌劇団出身の大女優・浜木綿子という、まさにサラブレッドの家系に生まれた。しかし、幼少期に両親が離婚したことで、彼は歌舞伎の世界とは隔絶された環境で母の手によって育てられることになる。
名門・暁星中・高等学校から東京大学へと進学した彼は、学業で卓越した実績を残しながらも、最終的に選んだ道は表現者の世界だった。親の七光りと言われることを嫌い、自らの力でオーディションや泥臭い演技下積みを重ねていった孤高のスタンスこそが、彼の役者としての太い幹を形成したと言える。