もんじゃ焼きを食べる際、箸や大きめのフライ返しをそのまま口へ運ぶのは下町の流儀に反します。使用するのは手のひらに収まる専用の小型金属ヘラで、通称「ハガシ(もんじゃヘラ)」と呼ばれます。このもんじゃヘラの使い方ともんじゃ焼きの食べ方には、理にかなった所作が存在します。
ハガシを使う基本手順は以下の通りです。
- ハガシの刃先を鉄板に対して約45度の角度で構える。
- 薄く伸ばしたもんじゃの端のほうから、一口分を前方に向かってグッと鉄板に押し付ける。
- 手前に向かって鉄板を刮ぐ(はがす)ようにスライドさせる。
- 裏面にカリッとした「おこげ」を密着させ、そのまま冷ましながら口へと運ぶ。
鉄板から直接食べるため、口内の火傷を防ぐ意味でも「一口のサイズを欲張らないこと」が鉄則です。また、複数人で鉄板を囲む場合、自分の陣地(テリトリー)を意識し、外側のおこげが育った部分から順に削り取っていくのがスマートなマナーとされています。具材が焦げ付きすぎて煙が出る前に、火加減のつまみを適宜調整する配慮も欠かせません。