映画『20世紀少年』ともだちの正体とサブスクで見られない真相

映画『20世紀少年』ともだちの正体とサブスクで見られない真相

映画『20世紀少年』ともだちの正体とサブスクで見られない真相に関する専門家の意見を分かりやすく解説いたします。

多くの名作映画が各動画配信プラットフォームで手軽に鑑賞できるようになった現在でも、映画『20世紀少年』はNetflix、Amazonプライムビデオ、U-NEXTといった主要サブスクでほとんど配信されていません。また、地上波テレビでの再放送も長らく途絶えており、視聴者の間では「何らかの封印作品になったのではないか?」と噂されてきました。

映画『20世紀少年』がサブスク配信で見られない、そして地上波再放送が極めて困難な背景には、主に3つの現実的な障壁が存在します。

第1の理由は、世界的ロックバンド「T・レックス(T.Rex)」の名曲に起因する音楽著作権問題です。作中でケンヂの魂の拠り所として何度も流れる「20th Century Boy」の洋楽原盤権および映画外での二次利用権は、配信プラットフォーム向けにクリアランス(許諾取得)を行う際、莫大なコストが発生します。劇場公開時やDVDパッケージ化の契約とは異なり、現代のサブスク配信でグローバルに配信し続けるには採算が合わないという経済的ハードルが立ち塞がります。

第2の理由は、300名を超える超豪華キャストの肖像権と権利処理の煩雑さです。数秒しか映らないカメオ出演のミュージシャンや大物俳優、さらには公開後に所属事務所を移籍したタレント、すでに他界された名優たちまで、配信契約更新のたびに全関係者の合意を取り付ける作業は実務上、天文学的な労力を要します。

第3の理由は、地上波放送における放送コードの厳格化と社会通念の変化です。作中で描かれる「新興宗教による国家転覆」「ウイルス散布による無差別テロ」「自作自演の救世主カルト」というテーマは、近年の社会情勢やパンデミックを経験した現代の地上波編成において、スポンサー企業が極めて慎重にならざるを得ない題材です。決して政治的圧力などで封印されたわけではなく、複雑な権利関係とコンプライアンスの壁が重なった結果として「見られない現状」が生まれています。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。