自爪を一切傷つけずにジェルのみを除去するには、化学反応(アセトンによる溶解)と物理的アプローチ(ファイルとスティックの力加減)を正しく連動させる必要があります。プロのネイリストが現場で実践する3つのステップを順を追って解説します。
ステップ1:ネイルファイルの削り方のコツ(自爪を守るトップ削り)
最初に行うファイリングの目的は、アセトンが浸透しない頑丈な「トップジェル層」に傷をつけ、溶剤の通り道を作ることです。
ネイルファイルの削り方のコツは、ファイルを爪のカーブに沿わせて一定方向に滑らせることです。ノコギリのように往復運動させると摩擦熱が発生し、削りすぎの原因になります。自爪まで削ってしまわないよう、カラー層が見えた段階で削るのを止めましょう。パーツや大きなストーンが乗っている場合は、ニッパーで装飾を外してから周辺のトップジェルを丁寧に削り落とします。
ステップ2:アセトンリムーバーの使い方とアルミホイル代用の裏ワザ
アセトンは油分を急激に奪う性質があるため、まずは爪の周りの皮膚や甘皮部分に薄くワセリンを塗布して保護膜を作ります。
爪の大きさに切ったコットンにアセトンリムーバーをたっぷり含ませ、削ったジェル表面に密着させます。その上から約10cm四方にカットしたアルミホイルを、指先を包み込むように隙間なく巻き付けます。
アルミホイルの密着が甘いとアセトンが揮発してジェルが軟化しません。もしアルミホイルが手元にない場合は、キッチン用ラップを指先にきつく巻き付け、その上から輪ゴムで軽く留める方法や、100均のフィンガークリップで固定する方法が有効なアルミホイル代用の裏ワザです。さらにビニール手袋を着用し、ホットタオルやこたつなどで指先を温めると、アセトンの浸透速度が大幅に向上します。そのまま15分〜20分程度放置します。
ステップ3:ウッドスティックの正しい使い方と剥がし方
規定時間放置した後、アルミホイルを1本ずつ外して状態を確認します。ジェルがポロポロと浮き上がり、ふやけた状態になっていれば除去作業に入ります。
ウッドスティックによるネイルオフの使い方における最大の注意点は、「絶対に力を入れて爪表面をガリガリ削らない」ことです。ウッドスティックの斜めにカットされた平らな面を爪に沿わせ、甘皮側から爪先に向かって、ふやけたジェルを優しく押し滑らせるように撫で落とします。少しでも硬く引っかかる部分がある場合は無理に剥がさず、ステップ2のパック工程をもう一度5〜10分繰り返してください。