「自宅で作るとどうしても団子状にくっついてしまう」という失敗は、水分の蒸発速度と調味料の粘性に起因しています。京都の職人が実践する3つの技法を導入することで、驚くほど軽やかなパラパラ食感が実現します。
1. じゃこの選定:「上乾(じょうかん)ちりめん」を選ぶ
スーパーで流通しているじゃこには、水分量の多い「しらす干し(水分約50%)」、一般的な「ちりめん(水分約40%)」、しっかり天日干しされた「上乾ちりめん(水分約25〜30%)」があります。パラパラに仕上げたい場合は、必ず白くて硬く乾燥した上乾ちりめんを選択してください。しらす干しを使うと、煮汁を含んだ際に身が崩れてペースト状になってしまいます。
2. 煮込みの手順:煮汁を沸かしてからじゃこを投入する
鍋に酒、みりん、醤油を入れてひと煮立ちさせ、アルコールを飛ばしてから弱火にし、ちりめんじゃこと下処理済み実山椒を加えます。最初から冷たい調味料にじゃこを浸してしまうと、魚の生臭さが出やすくなり、身が余計な水分を吸いすぎてふやける原因になります。
3. 仕上げの乾煎りと粗熱取り:バットへの展開
中弱火で木べらを使って絶えず底から返すように混ぜながら、煮汁がほぼなくなるまで煮詰めます。鍋底に水分が見えなくなったら極弱火にし、焦げ付かないよう絶えず揺すりながら1〜2分乾煎りして余分な蒸気を飛ばします。火を止めたらすぐに鍋から清潔なステンレスタブやバットに広げ、うちわや冷風で一気に粗熱を取ります。鍋の中に放置すると余熱で湿気が戻り、ベタつきの原因となるためです。