数年前まで、園の廊下に並ぶクリスマス飾りといえば、どれも均一で整然としたものが好まれる傾向にあった。サンタクロースの赤い帽子が寸分の狂いもなく貼られ、目や口のパーツも保育士が微調整する。だが、そうした「大人が作った作品」は過去のものになりつつある。
現在、多くの保育施設が舵を切っているのは、子ども本人の試行錯誤をそのまま残す手法だ。顔のパーツがあらぬ場所に貼り付いていようと、ツリーの色がまだらであろうと構わない。不揃いな歪みこそが、その瞬間にしか残せない発達の記録となる。家庭へ持ち帰った際、保護者が「うちの子は今、ここを触るのが好きなのだ」と実感できる対話のきっかけを生むこと。それこそが、行事製作の本来果たすべき役割として再評価されている。